ハンコ文化と日本人・印鑑まめ知識

印鑑で運が変わる? 印相とは

 手相や人相、姓名判断に星占いなど、とかく人は自分の運を気にしてしまうもの。自分の名前が彫られた印鑑にも、やはり運気が気になることはありますよね。実際に運が上がるかどうかは保証できませんが、印鑑の吉凶をみる、印相という考え方を紹介します。

 印鑑には印相という考え方があり、そのデザインで吉凶が決まると言われています。
まず、印相体という書体をご存じでしょうか。ちょっと何と書いてあるのか読みにくい、周囲の丸い枠に文字の多くが触れている書体です。八方位という、○を八分割した場合、その位置に文字が接していればその運気を伸ばすことができるという考え方があります。方位ごとに愛情運や貯蓄運、住居運などが決められていて、印相体はその部分に振れやすいようにデザインされた文字です。
 銀行印などは良く、貯蓄運のよい位置に触れるように作られています。また、姓名判断を加えて、接点の数を最も良い数にすることもあります。接点が増える事によって、画数が増えることになるのです。
 
 といっても、現在使っている印鑑をわざわざ処分して新しいものを作る必要はありません。印相が気になるのであれば、使える印鑑を捨てるのは縁起もよくはないのです。ただし欠けた印鑑は縁起が良くないだけでなく、実際に使うことは難しいでしょうから、良い印材を使っていれば彫り直しをお願いしてもいいですし、それほど高価なものでなければ、ハンコ屋さんに持って行けば無料で引き取って、まとめて供養にまわしてくれます。ただし無料なので、新しい印鑑をそこで購入しないと頼みにくいですけれど。近くに神社があれば直接もって行ってもいいので、ゴミにだすのは止めたほうがいいでしょう。
 ところで印相では欠けた印鑑は良くないとされていますが、外縁に欠けができた印鑑はお金が入ってきやすいので縁起がいいという考え方もあります。実印では欠けてしまうと使えませんが、銀行印の場合多少の欠けがあってもそれほど煩くは言われないようです。ですがいざというとき、お金を下ろせなくなったりしないよう、できれば縁が欠けた印鑑も変えたほうが無難です。