ハンコ文化と日本人・印鑑まめ知識

印鑑の材質・貴石で作る印鑑

 ダイヤモンドやエメラルドなど、五大宝石などで装飾された印鑑は、よく目にします。ですが飾りとして用いるのではなく、宝石そのものを印材として利用した印鑑もあるのです。つまり、印鑑一本丸ごと、貴石で作ってしまおうというわけです。とにかく見栄えが良いので、女性に人気のある印鑑です。美しいのですが、割れや欠けが出やすく、また高価でもあります。ただ、石のランクが低いものほど安く、ランクが高い石ほど高くなりますからお店によってかなり値段に差がでる商品でもあります。よく印材として見られるのは、水晶や翡翠、瑪瑙、黒曜石などです。貴石と分類されるものではなく、半貴石も数多く出回っています。いずれにしても、硬度が高い素材は高価なだけでなく掘りが難しいので、硬度7以下の比較的加工しやすい物がよく使われます。
 石の選びかたは、自分の誕生石で作ったり、パワーストーンと同じように目的に合わせて開運目的で作成する人もいます。また、アメジストやルビー、水晶などは人工合成の素材を用いているお店も多いので、印鑑そのものに貴石の価値はほとんどない場合もあります。人工合成の物は値段も低いですし、仕上がりがきれいな物も多いので、天然か人工かにこだわらなければとても良い物が作れます。天然石で作る場合は、希望すれば鑑定書も付けてくれるところがありますので、こだわりがあるのならお店で確認してみて下さい。